東京地方裁判所 昭和39年(ワ)4642号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔事実と争点〕原告は被告振出金額一五万円の約束手形の所持人である。本件手形は被告により名宛人白地で振出されたもので、その後受取人らんに森香と記載せられ、森香が第一裏書人として白地裏書せられたのであるが、第一裏書人らんの署名のうち捺印部分が抹消せられている。
判決はみぎ抹消にかかわらず、裏書は有効であるとしてつぎのとおり説明している。
〔判決理由〕右約束手形によると第一の裏書人らんの署名のうち捺印部分が抹消せられていることを認めうるが、外観上手署捺印によることのあきらかな右署名においては、その捺印部分のみの抹消により署名が全体として抹消せられたものとは認めることはできないものと解すべきであり、したがつて右捺印抹消の事実は裏書の連続の妨げとなるものではない。(土井俊文)